STrax
スーパートゥイーター
FYNE AUDIO 無指向性スーパートゥイーター “STrax”(Sトラックス)
音楽は、ただ耳で聴くだけではなく、全身で感じ取るものです。低域の重厚さ、ボーカル帯域の厚み、高域のきらめき――これらが一体となったとき、真の没入感が生まれます。では、高域再生の限界をさらに拡張し、微細なディテールを余すことなく描き出すことができたならどうでしょうか。Straxは、フラッグシップモデルSuperTrax の開発で培った設計技術を凝縮し、コンパクトかつ高い実用性を実現したスーパートゥイーターです。メインスピーカーの高域特性を可聴帯域を超えて拡張することで、音楽信号に含まれる高次倍音や空間情報を忠実に再現。音像の明瞭度、定位の実在感、音場の広がりや空気感を飛躍的に向上させることを可能とします。
○空気感、空間感の強化 ○ 臨場感あふれる 360° サウンド ○ オーディオ帯域全体に及ぶディテールの向上
システムをブラッシュアップ |
360度放射パターン |
マグネシウムドーム |
STrax は、IsoFlare ポイント ソース ドライバーとの組み合わせのみならず、いかなるシステムにおいても、その優れた高域拡散能力によって、リアリティーに満ちた音質改善効果をもたらします。 | ファインオーディオの特許技術Tractrixディフューザーから全方位360°に放射される超高域エネルギーは、メインスピーカーから放たれた音響エネルギーとナチュラルに調和し、空気感と空間感を高めます。 | マグネシウムドームツイーターは、軽量でありながら剛性が高く、滑らかで伸びやかなレスポンスを実現。高域のブレークアップポイントを、50kHzまで引き上げ、刺激感のない、より自然で滑らかな音の再生を可能にしています。 |
■センセーショナル・サウンド
音楽の真の美しさは、低音の深みや中音域の質感・ディテールといった明確に知覚される帯域だけでなく、聴覚の限界を超える超高音域の質と明瞭度にも大きく左右されます。STraxは、スピーカーの再生帯域を人間の可聴範囲をはるかに超える数オクターブ上まで拡張し、過渡応答と再現精度を飛躍的に向上させます。これは単に高域エネルギーを強調するのではなく、音楽に内在する倍音構造を保つうえで不可欠な位相精度を高める働きも担っています。その結果として得られる聴感上の効果は、高音域の空気感の向上にとどまらず、音の実在感や立体感を支える最低周波数帯域にまで及び、従来のオーディオ体験を超えた、豊かで包み込まれるような音響空間を創出します。
■360°のサウンドイメージング
従来の前方放射型スーパートゥイーターでは、周波数が高くなるほど指向性が鋭くなり、ビームのように狭い範囲に音が集中する傾向があることはよく知られています。ファインオーディオはこの課題を克服するため、音のエネルギーを360度全方位に放射する無指向性デザインのスーパートゥイーターを開発しました。ドーム型ダイヤフラムと、特許技術のトラクトリックス拡散システムの巧みな組み合わせにより、全方位にわたるコヒーレントな音波の拡散放射を実現。この革新的なアプローチが、より自然で包み込まれるようなサウンドステージを生み出します。
■ハーモニーのディテールを豊かにする
あらゆるスピーカーやオーディオ機器は、自ずとローパスフィルターとしての性質を持ち、その結果、通過帯域内にも一定の位相の乱れを生じさせます。低域特性の補強に用いられるサブウーファーは、単に低音の量感を増すための装置ではありません。適切に統合されたサブウーファーには、全体の位相誤差を低減するという重要な役割があり、この誤差が解消されると、たとえ低域成分の少ない楽曲であっても、音楽はより自然に感じられるようになります。同様に、タイムアライメントを整えた上でスピーカーの音軸にスーパー・ツイーターを追加することで、システム全体のローパス・ロールオフがより高い周波数に移行し、高域の位相エラーが軽減されます。
その効果は、たとえ20kHz以上の音を知覚できるかどうかという議論を脇に置いたとしても、明確に現れます。倍音構造の整合性が高まり、音と音の関係性がより正確に再現されることで、結果的に低域の明瞭度や空間的な解像感までもが向上します。
■聴覚を超えたスペクトル
楽器は、50kHzに達するエネルギーを発していることが音響学の研究によって確認されており、これはかつて私たちの知覚限界とされていた周波数をはるかに上回っています。さらに、こうした可聴域を超える超高周波成分が、たとえ直接耳に聞こえなくても、私たちの聴覚体験に何らかの影響を与えていることも、複数の研究から明らかになっています。STraxは、この「聴覚を超えたスペクトル」を捉え、単に音を“聴く”のではなく、音楽そのものを深く“感じ取る”という、より感性的で没入的なリスニング体験へと誘います。
■マグネシウムドーム・ダイヤフラム
STraxのドライバー心臓部には、精密に成形されたマグネシウム・ドームダイヤフラムが搭載されています。この軽量かつ剛性の高い素材は、ダイヤフラムのブレイクアップポイントを可聴帯域外の遥か彼方に追いやり、歪みなく伸びやかなレスポンスで周波数特性を50kHzまで拡張します。
■HF調整
+/-4.5dB のHF 出力コントロールを装備し、メインスピーカーの感度98dB~89dBに幅広く対応。設置環境や音源に応じて最適な高域バランスをユーザー自身の手でカスタマイズすることができます。
■アース端子
ドライバーのシャーシを接地する専用アース端子を装備。これにより、無線周波数干渉(RFI)による微細な信号への影響を抑制し、音のディテールにおける透明度と純度をさらに高めます。
[ Specifications ]
●形式: 無指向性スーパートゥイーター
●許容入力: 400W(RMS)
●感度: 98dBまでのスピーカーに適合
●公称インピーダンス: 8Ω
●周波数特性: 16kHz- 50kHz (-6dB typical in room)
●ユニット: 25mm マグネシウムダイヤフラムwith neodymium magnet system
●クロスオーバータイプ: 3nd order high pass(16kHz),クライオ処理
●微調整: ±4.5dB
●ターミナル:バインディングポスト/アース端子
●外形寸法: 79 x 82 x 149 mm (HxWxD)
●質量: 1kg(1本当り)
●外装フィニッシュ:ブラック