ファイン・オーディオ Vintageシリーズ最小の5インチスピーカー「Vintage Five」

ファイン・オーディオの新潮流Vintageシリーズの基本構成を　そのままに、5インチ・ドライバーの搭載によってコンパクト化を実現したVintage Five。それは、クラフツマンシップが息づく伝統的キャビネット構造と、Dr.ポール・ミルズによる先進的な音響工学の粋を高次元で融合させた、洗練されたスピーカーシステム。

ハンドクラフトによって丁寧に仕上げられたエンクロージャーは、物理的なサイズを抑えながらも音響性能を損なうことなく、小〜中規模のリスニング空間に自然に溶け込ませることを可能とする巧みな設計がなされています。
Vintageシリーズのコア・コンセプトである「一切の妥協なき設計思想」を体現するこのモデルには、ファイン・オーディオ独自の「FyneFlute™」および「IsoFlare™」テクノロジーによる125mm（5インチ）同軸ドライバーを搭載。さらに、水平360度の拡散放射を可能にする特許技術「BassTrax™」トラクトリックス・ディフューザーを備えたダウンファイアリング型の低域ポートを採用し、豊かで自然な音場の再現を実現しています。

クロスオーバーには、厳選された高品位パーツに加え、ディープ・クライオジェニック処理（DCT）を施すことで、音の純度と分解能を一段と高めています。加えて、リスニング環境や好みに応じて中高域の音響特性を微調整できるプレゼンスコントロールも装備。

こうしたさまざまな技術によってVintage Fiveは、コンパクトな筐体からは想像もできないような、空間全体を包み込む豊かで精緻な音像を描き出します。

INNOVATORS OF FYNE TECHNOLOGY

■IsoFlare™ ポイントソース・ドライバー設計

ISOFLARE(アイソフレアー)とは、全帯域にわたって優れた位相特性と広大な指向特性を両立するファイン・オーディオ独自のポイントソース・システムです。同軸状に配置したウーファーとトゥイーターの開口曲面の複合解析によって、高域エネルギーが広角で拡散する絶妙なカーブを生成。一般的には特に高域で鋭い指向性を起こしやすい同軸構成の欠点を根底から解消し、全帯域で位相の揃った音波を超広角で拡散させます。広大なサウンドステージに音像を鮮やかに浮かび上がらせる優れた方式です。

IsoFlareドライバー

Vintage Fiveに搭載されたIsoFlare™ ドライバーは、125mm口径のBASS/MIDドライバーと19mm口径のトゥイーターによる2ウェイ構成。BASS/MIDドライバーのダイヤフラムは、定評のマルチファイバーコーンにFYNEFLUTEのエッジを組み込んだもの。そしてトゥイーターは、ドーム型のマグネシウム・ダイヤフラムによるコンプレッション・ホーン構成とし、強力なネオジウムマグネット磁気回路によって駆動しています。

■FYNEFLUTE ™

FYNEFLUTE(ファインフルート) は、ウーファー・コーンのサラウンド(エッジ)の固有共振を排除する独自のテクノロジー。一般的なロールエッジでは均一素材に起因する共振が反作用としてコーンに跳ね返ることで音の変調(色付け)を来たしますが、FYNEFLUTEではコンピューター解析による特殊な溝(フルート)を エッジに刻むことで固有共振を分散排除。クリーンなトランジェント能力を極限まで解放し、極めて自然で闊達なミッド/バスの響きを再現しています。

■BassTrax™

BassTrax Tractrix (ベーストラックス・トラクトリックス)ポート・ディフューザーシステムは世界初の特許技術。
低域ポートをエンクロージャーの底に下向きに配し、その開口部に亜円錐状のディフューザーを設けるという、この独自システムは、ポートから発する垂直プレーン波エネルギーを90°向きを変えて360度の水平波に変換。低域の放射特性を圧倒的に改善し、クリアで力強い低域再生を、設置場所の制約を受けることなく実現します。

アース端子付きターミナル

プレゼンスコントローラー

■クロスオーバー

ヴィンテージのクロスオーバーには、コンピューター・モデリングと測定、そして何時間にも及ぶ厳しい試聴の繰り返しによって選定された最高級コンポーネントが使用されています。それらは制振ファイバーボード上に整然と配置され、銀メッキコーティングのマッチド・クリスタルOFCで配線し組立られています。
その後、このアッセンブリーは、超低温のディープ・クライオジェニック処理にかけられ、コンポーネントや配線、はんだ接合部などの物性が整えられます。その結果、信号の伝達精度は最大化され、サウンドの透明度が著しく向上します。また、クロスオーバー回路には、プレゼンス調整機能も装備。2.5kH～5kHzの中高域を±3dB連続可変することができ、部屋の音響特性やソースに応じて音場感やボーカルの張り出し感など、プレゼンスの微妙な調整が可能です。

■エレガントなヴィンテージキャビネット

Vintage Seriesの外観は、往年の高級ラウドスピーカーを彷彿とさせる豪華でラグジュアリーなデザイン。ウォ―ルナット材の突き板、バーウォールナット材のインレイ(象嵌)、ゴールドアルマイト加工を施したメタルワークのトリム、台座スタイルのトップパネルなど、細部にまでこだわっています。キャビネット側面は、機械的強度と定在波防止のために可変半径のカーブで形作られています。