Alexandria XLF

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「Alexandria XLF」は、現行のシリーズ2からのモデルチェンジとしてではなく、より野心的な上級機として、Alexandria(アレキサンドリア)ファミリーに加わりました。オリジナルAlexandriaの優れたフォームファクタを継承しながら、「Alexandria XLF」は、低域エンクロージャー容積を14%以上拡大。よりぶ厚いキャビネット・ウォールの採用と、さらにはエンクロージャー内部のブレースの増強によって、堅牢性と非共振性を大幅に高めています。そして、新たに、オーディオ史上たいへんユニークなコンストラクチャーとなるパッシブ・ベース・マネージメント機構を開発・導入。また、新設計のコンバージェント・シナジー・トゥイーターとクロスオーバー、そして、徹底したリスニングテストによって選ばれた主要部分の数々を搭載。「Alexandria XLF」はアレキサンドリア・シリーズ2の果たした成功に加えて、より雄大なダイナミック・コントラストと優れたハーモニック表現力、より深い低域、より高い直線性など、すべてのパフォーマンス上での重要なパラメータを徹底強化しています。

[ ウィルソン・新フラッグシップの誕生 ]

Alex_XLF_product_xlf9かつてガレージでラウドスピーカーを組み立て始めた遥か昔から、彼、デイブ・ウィルソンは、ひたすらその音に、可能な限りのリアルさを求めてスピーカー造りへの情熱を燃やし続けてきました。
しかし、彼は、実現可能なドライバー技術やキャビネット素材、そして物理法則などの現実的制約が、その夢の実現に立ちはだかり、依然ゴールが消えていないこともまた知っていました。デイブは、そうした飽くなきゴールへのチャレンジのために独自のソリューションを探して三十年の大半を費やしてきたのです。
デイブは理想主義者でありながら、彼はまた、規律ある経験主義者でもあります。理想主義者としてのデイブは詳細の分析・精査はどんなに細かくでも細かすぎるということなどないと主張し、経験主義者としてのデイブは、与えられたパーツの技術的な約束事から導かれる現象の把握は比較的容易であることも知っています。いかなる技術や方法論も、その信頼性は、したがって、厳密な実験と客観的なリスニングの繰り返しによって確立されると彼は考えます。

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耳はある意味で高度な測定器ともなり得る人間の優れた感覚器です。しかし、それは、個人差を含めて普遍的な数値化ができないものでもあるため、スピーカー設計者の中には、聴覚は二の次としてテストベンチでの既存のアプリケーションを介した測定が理想的な音造りへの最も確実な手法であると信じて疑わない、言わば技術偏重者がいることも事実です。しかし、物理的な測定項目やそれを解析するアプリケーションはあくまでも音の振る舞いの最大公約数的な側面であることを忘れてはなりません。

デイブ・ウィルソンは音楽を楽しみながらも、物理的解析と同時に、そこに潜む数値には表せないほどの微細な音の機微の解明のために、自らの耳を設計ツールとして積極的に活用します。そして、その耳は、しばしばリ・キャリブレーションのために、世界有数のホールに幾度となく足を運び、音色とハーモニーの多様さ、ライブ音の複雑さを感受し活性化させます。特に、ウィーン・ムジークフェラインの響きは、彼に多大なインスピレーションをもたらし設計推進の原動力となりました。

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 その、ステージからのダイレクト音と一次反射、副次反射音との絶妙なコンビネーションが生み出す素晴らしい音のリアリズムは、ミリ秒オーダーの微細な音の重なりと広がりを精緻に再現するために関わってくるスピーカードライバーの俊敏性と歪みなどの要素の徹底的な解析につながったのです。

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そして、Wilson Audio(ウィルソン・オーディオ)と専業ドライバー・メーカーとの提携による極めて高性能な、新たなドライバーユニットが開発されたのです。その技術は特にミッドレンジに全面的に注入され、動的質量が極めて軽く強靭なファイバー混合コーンと強力な磁気回路によって俊敏で低歪率、高S/Nを達成するドライバーを完成させした。それは、Alexandriaシリーズ2に始まり、今日すべてのフロア型ウィルソン・スピーカーにもそのバリエーションが展開されています。

聴覚と技術の相乗作用がよりリアリスティックな音楽的体験の牽引に貢献する、・・・
ウィルソンの製品造りの根幹には、まさしくそうした技術が息づいています。

[ コンバージェント・シナジー・トゥイーターの開発 ]

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トゥイーターの技術は、ダイヤモンドやベリリウム、セラミックなど、エキゾチックな素材を使った新しいデザインとともに、21世紀最初の十年でさまざまな展開を見せてきしました。これらのデザインの支持者は、50 kHzを超えるその超広帯域特性を絶賛します。エンジニアリング的なその理論的根拠は、可聴帯域外の伸びが可聴範囲内のリニアリティーを大きく改善するだろうというものでした。

 

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デイブ・ウィルソンと彼のエンジニアリングチームは、そうした新しいデザインのトゥイーターについて、3年間に亘ってテストと評価のプロセスを開始しました。
一方ウィルソンは既にその時、スタンダードなミッドレンジとの整合性を向上させるために主に背面波の反動制御によって高域ノイズ・フロアを下げ同時に高いゲインを獲得したチタントゥイーターのリニューアルを終えていました。
同時に始まった全く新しいデザインの研究では、ドライバーの質量を下げることによって、50kHz以上の再生が可能なトゥィーターは簡単にできることも確認されました。しかし、それは、ウィルソンが要求するパフォーマンスに対して少なくとも二つの制限を課したのです。その一つはダイナミックコントラストであり、二つ目は、ミッドレンジ・ドライバーとのスムーズな繋がりを確保するためには不可欠なクロスオーバー・ポイント1.2 kHz付近までの下限周波数特性の伸びが不足すると言うことでした。そして、最も興味深いのは、新しいエキゾチックな素材によるトゥイーター・デザインはどれもダイナミック・コントラストとハーモニクス表現力においてウィルソンの既存のチタン・デザインに及ばないことでした。

既存のユニットへのデイブのフラストレーションは彼自身の新たなトゥイーターを設計する決断を促しました。その努力の結果がコンバージェント・シナジー・トゥイーターです。これまでのウィルソンのトゥイーターがもつ高いダイナミック・コントラスト、ハーモニクス表現力、卓越したパワーハンドリング、低歪みなどのすべての長所を維持しながら、かつ、シルクドーム・ダイヤフラムによるこのトゥイーターはすば抜けた周波数応答の平坦さと極めてワイドな放射特性を持っています。振動系の低ムービング・マス化によって、それは37 kHzに及ぶ周波数拡張をも獲得しています。
その名が示すように、これらの資質は、音と技術の欠損がなく超広帯域設計のアドバンテージにコンバージ(収束)。それはウィルソンのミッドレンジ・ドライバーにとって、相互に協調(シナジー)し合う最高のパートナーとなったのです。
コンバージェント・シナジー・トゥイーターは、「Alexandria XLF」プロジェクトが、リンギングやカラーリングを排し高い解像度とハーモニー・テクスチャーを醸し出す理想的再生によって音楽的説得力を全身で表すための最も重要なファクターのひとつに挙げられます。

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[ クロスロード・ファイアリング・ポートシステム ]

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Alex_XLF_product_xlf3フラットな周波数応答を無響室で達成するのは比較的簡単です。しかし、現実の世界では、スピーカーの音は、置かれる部屋の条件に強く依存します。特に部屋によって誘起される低音域の乱れと暴れは、多くの悩ましい問題を孕むのです。安易に低域補正をする目的でデジタル処理によるアクティブ・イコライゼーションなどを使用することは、A/D,D/A変換による音声信号への周波数スペクトラムの変化を伴う有害な副作用をもたらす恐れがあり推奨できません。

ウィルソンは、部屋の広範囲で本質的に正しく低域のマネージメントが可能となる純粋なアプローチを求めました。
cは、これまで世界で500以上ご愛用いただいていますが、デイプはある種の部屋でAlexandria X-2の重低音が痩せて聴こえる状況に何度か遭遇しました。その多くは、部屋にガラスがふんだんに使われ、また、ちょうどリスニングポジションがほぼ部屋の中央にあるために、自然に低域の減少ゾーンを発生させてしまっているというものでした。
デイブは、こうした状態への効果的な救済策として、クロスロード・ファイアリング・ポートを考案しました。エレガントでシンプルなこのアイデア、クロスロード・ファイアリング・ポートシステム(特許出願中)は、ユーザーがスピーカーの前面または背面のいずれかにバスレフ・ポートの開口部を選択することができ、部屋に応じた低域パフォーマンスを最適化することを可能としています。「Alexandria XLF」の前面、ウーファーの下にある、「Alexandria XLF」ロゴがついたつや消しアルミニウムプレートがそれです。低域が痩せてしまう部屋ではポートを後面に位置させ、低域がブーミーな部屋では前面に位置させます。
初期設定は背面です。前面ポートに切り替えるには、単純に、前面プレートを後面に、また、後面に位置しているポートプラグを前面にと、入れ替えることで完結します。

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[ 新アーキテクチャーへの挑戦 ]

新たなモデルXLF(右)は、アレキサンドリア・シリーズ2(左)の姿かたちを維持しています、 しかし、そのアーキテクチャーは、新技術をサポートするために大きく進化しています。

新たなモデルXLF(右)は、アレキサンドリア・シリーズ2(左)の姿かたちを維持しています、
しかし、そのアーキテクチャーは、新技術をサポートするために大きく進化しています。

 

Alex_XLF_product_xlf6デイブ・ウィルソンは、伝搬遅延特性の調整機構やモジュール構造など、いくつかの特許技術の発明開発を行なってきました。また、初期の段階から、エンクロージャーの共振低減のために独自の複合材を探求し適用してきました。

そうしたすべての技術的要素の組み合わせが、常にウィルソン・スピーカーの外観を決定付けています。
本物の技術と美的理念の収束が、Wilson Audioのデザイン文化を定義し最も象徴的な形を生み出してきたのです。「Alexandria XLF」は、その哲学の延長線上に開花した最も新たなアーキテクチャーを有しているのです。

Alex_XLF_product_xlf13クロスロード・ファイアリング・ポートシステム(XLF)の搭載に伴ない、シリーズ2よりも低域エンクロージャーは14%拡大されています。そのため、最新の解析技術を駆使して、ウィルソンのメカニカル・エンジニアは、エンクロージャーの壁をさらに厚くし、内部ブレース構造の再設計によってリジットさを一段と強化した新たなウーファーキャビネットを造り上げました。その結果、よりリニアな低域拡張、より部屋にフレンドリーなレスポンスを獲得しています。

使用される部材には常に最新の成果が反映されます。由緒あるWATT/Puppyの交代モデル、Sasha W/Pで開発されミッドレンジバッフルに採用されたエポキシ系複合材によるSマテリアルは、高剛性とダンプ力を併せ持つ優れた素材。これを伝統的にキャビネットを構成するXマテリアルに組み込むことで、測定上、そして聴感上の中域ノイズと色付けの大幅な低減を達成し、中域の美しさと超低共振性を獲得しています。

ウーファー上部のミッドレンジ/トゥイーター・モジュールをサポートしているアレキサンドリアの”両翼”は、進化した低域に対して、より中高域のクリアネスを高めるに特に高い剛性が要求されます。「Alexandria XLF」の“両翼”は、シリーズ2のそれよりさらに厚く堅固なものとされ、上部3つのモジュールを頑強にサポートする安定したプラットフォーム環境を提供しています。

疑いもなく、「Alexandria XLF」は、Wilson Audioがこれまで生産してきた中で最も複雑な構造をもつスピーカーです。メカニカル・エンジニアBlake Schmutzによれば、CNCマシン加工でひとつのチャンネルを完成させるのにたっぷり一週間を要します。「Alexandria XLF」は、シリーズ2を凌駕するためにその大きさと重さ、製造上の複雑さにおいてこれまで例を見ないものなっています。しかし、それは、デイブ・ウィルソンの理想とするライブ音楽の高揚感の最も近くにリスターを運ぶための必然でもあったのです。

 

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[ Specifications ]

● エンクロージャー・タイプ;ウーファー:XLF ポート・フロント/リア切替機構、ミッドレンジ:リア・ポート、トゥイーター:密閉
● ウーファー:1 x 13 inch(33.02 cm)、1 x 15 inch(38.10 cm)
● ミッドレンジ:2 x 7 inch(17.78 cm)
● トゥイーター:1 x 1 inch(2.54 cm) silk dome
● スーパートゥイーター:1 x 1 inch(2.54 cm) silk dome rear firing
● 感度:93.5 dB @1 W/1m @1kHz
● 公称インピーダンス:4Ω(最低:3.2Ω @ 1kHz)
● 最小アンプ出力:7 W/channel
● 周波数レスポンス:+/- 3 dB 19.5 Hz - 33 kHz
● 外形寸法:503.8W × 1784.4H × 708D mm
● 重量:297.1kg(1台)
● 梱包重量:約 866.36kg(ペア)

● スタンダードカラー(5種):Galaxy Gray, Obsidian Black, Argento Silver, Desert Silver, Titanium Brown
※アップグレードカラー(11種)及び、色指定のカスタムカラーも特注可。

Alexandria XLF

Ayon
Ayre
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Dan D’Agostino
EXOGAL
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FM ACOUSTICS
FYNE AUDIO
GRANDINOTE
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MSB TECHNOLOGY
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