Sabrina

ウィルソン・フィロソフィー、ここに凝縮。”サブリナ” 新登場。

 

Wilson-Sabrina_img1ウィルソン・オーディオのフロアスタンディング・タイプ中、最も小さい最新スピーカーシステム”サブリナ”。
その開発へのインスピレーションは、1980年代のウィルソンの記念すべきオリジナル”WATT/Puppy”と21世紀のフラッグシップ”XLF”という、双璧に位置する二つのモデルでした。”WATT/Puppy”は、フロアタイプとしては比較的コンパクトでありながら、もっとずっと大きな当時の他のスピーカーを凌ぐ再生能力を発揮した、ディビット・ウィルソンのオーディオへの信念を結実させたものでした。一方、”XLF”は彼の30数年間に及ぶ探求が実現させたライブ音楽と再生音楽との隔たりを埋め頂点に位置する非常に複雑で巨大なシステム。共振やカラーレーションなどの副作用を聴覚の感知限を遥かに超えて低減させたキャビネットの構造と素材、低歪率・広帯域にしてダイナミックな振幅を得たドライバー群、最も正確なタイム・アライメント性能など、その能力は計り知れません。
“サブリナ”は、”XLF”に代表されるウィルソンの豊富な経験と知識における最新のエッセンスを注入することで、”WATT/Puppy”が登場当時他を圧倒したように、今日、サイズの制約を超えたダイナミックコントラストやハーモニック・エクスプレッションなど、円熟した表現力と雄大なスケールで音楽再生の本質を解き放つために生まれました。

 [ 実績の素材による新アーキテクチャー ]

スピーカーシステムのアーキテクチャーにおけるウィルソンの哲学は、その形は機能そのものに密接に連携しなければならないという概念によって励起されます。それは、プロパゲーション・エラー(トランジェント伝搬誤差)を低減し、エンクロージャー・パネルの共振を排除するために必要とされる技術的・物理的フィーチャーであり、ウィルソンの伝統的な美の形の表われでもあります。Wilson-Sabrina_detail1
“サブリナ”のキャビネットは、すべて手作業でアッセンブリーされます。キャビネット素材には、セルロースとフェノールの混成によって鋼鉄のような強靭な硬度とずば抜けたダンピング性能を併せ持つウィルソン独自の複合材”Xマテリアル”をフロントバッフルとボトムパネルに、初期のWATT/Puppyで採用された高密度積層ウッドファイバーを周囲と内部の補強ブレースに登用し、非共振性と優れた音質性の両立を図っています。接合部には独自の接着剤を用い、仕上げには、他のウィルソン・スピーカーのキャビネットと同様に、ウィルソン・グロスペイントという世界有数の高級車の塗装以上に複雑な工程による高品質な塗装が施されています。温度、湿度、気圧が徹底管理されたペイントブースで、ゲル・コート(ボートなどで海水の進入を防ぐために使われるものと同等の素材)、ハンドサンディング、塗装が繰り返されて複数の塗膜層が形成され、最後に丁寧にバフ仕上げされます。ウィルソン独特の光沢を放つ深みのあるグロスペイントの完成です。この塗装は、見た目だけのものでもなく、キャビネット全体の剛性を高め非共振性の強化にも貢献しています。
高/中/低三つのドライバーは所定の角度を持たせたXマテリアルのフロントバッフルに組み込まれ、プロパゲーション・エラー(トランジェント・レスポンスに於けるドライバー間の伝搬誤差)を回避して高調波の純度を高め、再生音のダイナミックスを著しく改善しています。ウィルソンの他の大型スピーカーに採用されている調整可能なモジュール方式は、その大きさから必要とされる様々なリスニング環境に呼応してタイム・アライメント制御を提供するためのものですが、”サブリナ”のような小型の単一キャビネットでは、典型的なリスニングルームのためのプロパゲーション・エラー回避の最適化は、こうしたスラントバッフルでのドライバーアレーが最もシンプルで有効に作用します。

 

Wilson-Sabrina_product-imgWilson-Sabrina_img2[ クロスオーバー ]

“サブリナ”のクロスオーバー回路は、このサイズにおいて常識を上回るほどの豊かな低域表現力と全帯域に亘るダイナミックコントラストを実現するために設計されました。ウィルソンが、すべてのスピーカー設計においてドライバーユニットとキャビネットのメカニカル・アライメントによるプロパゲーション・ディレーの解消と同時に、クロスオーバー回路がもたらすタイムドメイン・ディストーションの回避に早くから着目しその解決に取り組んできた成果が”サブリナ”にも生かされています。タイムドメイン・ディストーションはクロスオーバー周波数近辺で発生する音楽情報の時間的誤差に起因したノイズとなり、特に消え入るような微かな音の表情を曇らせます。そうした副作用を大幅に回避させる伝統的手法によるウィルソンの高度なクロスオーバーは、その生産過程においても厳格な管理がなされています。回路の時定数は設計目標値に対してすべてプラスマイナス0.2%の公差に収まるよう特別にチューニングされるのです。
”サブリナ”の驚異的なスピードを伴った深くダイナミッWilson-Sabrina_detail2クな低域再現力と、低歪率で低ノイズの見通しの良い実在感溢れる中/高域の表現力にはこうしたクロスオーバーの高性能が大きく関わっています。

[ ドライバー ]

高域ユニットには1インチ口径シルクドーム・ダイヤフラムの”コンバージェント・シナジー・トゥイーター”を搭載。”XLF”で開発され”サブリナ”のためにカスタマイズされたこのドライバーは、超高域への伸びばかりか、1.2kHzの中域にまで及ぶ広帯域をハイパワーでカバーする革新的な能力を有します。中域ユニットには、5.75インチ口径のペーパーパルプ・コーン・ドライバーを新たに採用。3.5kHz以上の中高域までをも極めてリニアーにカバーします。中/高それぞれの、受け持ち帯域を遥かに超えた広周波数帯域に亘るカバー能力は、二つのユニットがまるで一つのものであるかのようなスムーズ繋がりを生む理想的なコンビネーションを実現しています。
8インチ・ペーパーコーン・ドライバーの低域ユニットは比較的小さな容積の”サブリナ”のエンクロージャーに搭載するために新たにアレンジされました。大振幅にも高リニアリティーで呼応し、雄大な低域表現力を発揮します。

 

Wilson-Sabrina_img3

[ Specifications ]

●ウーファー: 8インチ (20.32 cm) ペーパー・コーン
●ミッドレンジ: 5 3/4インチ (14.61 cm) ペーパーパルプ・コーン
●トゥイーター: 1インチ (2.54 cm) シルク・ドーム
●感度: 87dB @ 1W/1m @ 1 kHz
●公称インピーダンス: 4Ω (最低: 2.53Ω@ 139 Hz)
●周波数特性: +/- 3 dB 31 Hz - 21 kHz Room Average Response
●エンクロージャー: X-Materialフロントバッフル&ボトムパネル、2リアポートバスレフ
●外形寸法: 30.48W × 99.80H* × 38.55D (cm) *w/スパイク
●重量(1台当り): 42.64kg

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[ Support ]

●カラー・フィニッシュ(全5種類のウィルソングロス・カラー):
  スタンダードカラー(3種);Desert Silver, Galaxy Gray, Obsidian Black
  アップグレードカラー(2種);Biarritz White, Titan Red

Wilson-Sabrina_Colors

Ayon
bergmann
Boulder
Dan D’Agostino
finite elemente
FM ACOUSTICS
FYNE AUDIO
GRANDINOTE
lumen white
MSB TECHNOLOGY
TRANSPARENT